ここにきて本領を発揮したMF
2季連続のCLベスト4進出に王手をかけたリバプール。アウェイでの2ndレグは簡単なものにはならないだろうが、1stレグで得たアドバンテージをしっかり生かしながら戦いたいところだ。
さて、プレミアリーグとCLのタイトルを狙うリバプールだが、ここにきてまた一つポジティブな出来事が起こっている。それがナビ・ケイタの調子が戻ってきていることだ。
今季、RBライプツィヒから加入したギニア代表MFはシーズン序盤こそ出場機会を得ていたが、怪我の影響もあってか最近ではベンチを温めることも多かった。しかし、プレミアリーグ第33節、対サウサンプトン戦で出番を掴むと、リバプール移籍後初ゴールをマーク。そしてその勢いを持ったまま挑んだポルト戦でも、眩い輝きを放った。
前半5分には先制ゴールをマークし、公式戦2試合連続得点を記録。守備面ではジェームズ・ミルナーのカバーリングや前線からの素早いプレスなどでチームに大きく貢献していた。試合終盤にもドリブルで相手のPA内まで侵入するなど、豊富なスタミナをフル活用し、90分間躍動した。
データにもその存在感の大きさが表れている。ケイタはシュート数2本放ち、パス成功率86%、ドリブル成功数3回(チーム内2番目に良い回数)という成績を収めた。さらに決定的なパスは全体で2番目タイとなる2本繰り出している。
守備面でもインターセプト2回、タックル成功数は驚異の8回を記録するなど、申し分ない出来だ。タックル数8回は全体トップの数字であり、2位エデル・ミリトンが6回であることから、そのすごさがうかがえる。さらにデータサイト『Who Scored』内では「9.2」というレーティングが与えられており、同試合のMOMにも輝いた。
ケイタの復調により中盤トリオの組み合わせにまた少し変化が生まれるかもしれない。ヘンダーソン、ミルナー、ファビーニョ、ジョルジニオ・ワイナルドゥム、そしてケイタ。5人のうち2人が控えに回ることを考えると、やはり豪華な陣容だと言える。ユルゲン・クロップ監督は今後の人選に、良い意味で頭を悩ませることになりそうだ。
(文:小澤祐作)
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