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リバプールはまだまだ強くなる。主役に躍り出た男とは? データが表す、驚異の貢献度

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

攻守両面でポルトを上回る

 そして、守備面で優位に立ったリバプールが試合を動かしたのは開始わずか5分だった。左サイドのマネからボールを受けたロベルト・フィルミーノがペナルティーエリア手前にポジショニングしていたナビ・ケイタへパス。ボールを受けた背番号8は右足を振り抜き、これが相手DFに当たってゴールへ吸い込まれた。

 幸先よく1点を奪取したリバプールは、その後も攻守両面においてポルトを上回った。フィジカル自慢のマレガに対してはデヤン・ロブレンが激しくマークにつき、仕事を与えない。フィルジル・ファン・ダイクも相変わらずの安定感を発揮し、ポルト攻撃陣を見事にシャットアウト。

 攻撃時には長いボールを相手の裏のスペースへ蹴り込み、マネやサラーを走らせた。中盤の選手もそれと同時にポジションを押し上げ、セカンドボールをことごとく回収。二次攻撃に展開することができた。

 迎えた26分には、ジョーダン・ヘンダーソンのスルーパスを受けたトレント・アレクサンダー=アーノルドが右サイドを突破すると、グラウンダーのクロスをPA中央へ送る。これをフィルミーノが合わせ、前半のうちにリードを2点に広げた。

 そのまま前半を2-0で終えることができたリバプールは、後半に入ってもペースを緩めず、試合をコントロールした。前半に比べればポルトに決定的なチャンスを作られる場面は増えたが、GKアリソンの安定感あるセービングも飛び出し、失点を許さない。得点が欲しいアウェイチームは選手交代を次々と行いリズムを変えようと試みたが、リバプールに対してはそれすらも通用しなかった。

 試合終盤にはポルトも疲れのせいかリバプールの選手に対しプレスに行くことができなくなっており、ホームでの2ndレグに気持ちを切り替えるしかなかった。

 結局、試合は2-0のまま終了。ポルトはシュート数8本放ち、そのうちの5本を枠内に飛ばしたにもかかわらず、無得点。一方リバプールはシュート数15本のうち枠内に飛んだのはわずか4本。それでも2得点を奪ったのだ。決定力の差が、如実に表れてしまった。

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