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鹿島が王者の片鱗見せる逆転勝利。守護神の負傷退場と終盤に退場者出すも2点差ひっくり返す

text by 編集部 photo by Getty Images

鹿島と慶南FC
鹿島と慶南FC【写真:Getty Images】

【慶南FC 2-3 鹿島アントラーズ ACL グループE第3節】

 AFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)のグループE第3節が9日に行われ、前回王者の鹿島アントラーズがアウェイで邦本宜裕が所属する韓国の慶南FCと対戦し、3-2で勝利した。

 ここまで勝ち点4でグループEの首位に立っている鹿島は左サイドバックに日本代表DF安西幸輝を起用。ボランチにMF三竿健斗と名古新太郎を配置。左MFには安部裕葵を起用した。2トップにはセルジーニョと金森健志が入った。注目のルーキーで18歳の関川郁万がベンチに入った。一方、慶南FCの邦本はボランチで先発入りした。

 序盤の鹿島はプレスがはまり、慶南FCにボールを保持させる時間を与えない。対する、慶南FCは中々ボールが繋がらず、鹿島のディフェンスに手を焼いていた。すると9分、左サイドで安西が安部にパス。安部は安西に戻すと、ゴールから離れた位置からロングシュート。これはゴール右に外れた。

 徐々に鹿島のプレッシャーに慣れてきた慶南FCは17分、自陣でボールがつながり、前線にいたFWキム・ヒョギがボールを受ける。ダイアゴナルの動きで右に流れたFWキム・ソンジュンにパスを供給。ソンジュンはボールをキープすると、ペナルティエリア手前の中央でファールを受けた。このFKは壁に当たってしまうが、慶南FCが初めてチャンスらしいチャンスを作った。

 37分、中盤で上手くボールをつないだ鹿島は右サイドに展開。DF平戸太貴が右サイドからクロスを上げると、中央に走り込んで来たMF遠藤康がヘディングで飛び込むがミートせず。枠を超えてしまった。

 前半AT、左サイドから慶南FCのクロスが上がり、右サイドにいたイ・グァンジン がペナルティエリアに入り込みボールを受けると、シュートを放つ。これは外れるも、鹿島GKクォン・スンテがその場に倒れこむ。しばらく試合が中断し、クォン・スンテはそのまま担架で運ばれ、GK曽ヶ端準との交代を余儀なくされた。前半終了間際に守護神が負傷交代となってしまった。

 すると56分、思わぬ形で先制を許す。慶南FCは右サイドに展開。右サイドでボールを受けた邦本が左足で中央にクロス。クリアしようとしたDF犬飼智也がヘディング。これがゴール左に決まってしまい、オウンゴールで鹿島が先制点を献上してしまった。その直後の57分に金森が決定的なチャンスを迎えるも、ゴール右に外してしまう。

 同点に追いつきたい鹿島だったが、追加点を許す。71分、邦本の右コーナーキックから中央でMFジョーダン・マッチがダイレクトで合わせ、ゴール左に決まった。鹿島はまたも邦本からチャンスを作られ、失点してしまった。

 だが、鹿島が反撃。75分、左サイドの安西からのクロスにウー・ジョーサングがヘデング。フリックされたボールはそのままゴールに吸い込まれた。今度は鹿島がオウンゴールで1点差に詰め寄る。

 この勢いに乗りたい鹿島だったが、退場者を出してしまう。84分、ハイボールに競った犬飼が相手の顔面に肘を当ててしまい、イエローカード。この日2枚目のイエローカードを受けた犬飼は退場となってしまった。一人少ない状況で鹿島は残り少ない時間を戦うことになった。

 だが、鹿島が意地を見せる。91分、左サイドの安西がクロスを供給。ファーサイドで待ち構えていた安部が中に折り返すと、金森が合わせて、同点に追いついた。これで終わりかと思われた93分、左サイドのクロスからファーサイドのDF小田逸稀がヘディングで折り返すと、セルジーニョがコントロールしてから右足でシュート。これがゴール右に決まり、鹿島が土壇場で逆転に成功した。

 これで試合は終了し、鹿島が3-2の逆転勝利を収めた。これで鹿島は勝ち点を7に伸ばし、グループ首位をキープした。

【得点者】
56分 1-0 犬飼智也【OG】(慶南FC)
71分 2-0 ジョーダン・マッチ(慶南FC)
75分2-1 ウー・ジョーサング【OG】(鹿島アントラーズ)
90+1分 2-2 金森健志(鹿島アントラーズ)
90+3分 2-3 セルジーニョ(鹿島アントラーズ)

【了】

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