ハノーファーの浅野拓磨【写真:Getty Images】
ハノーファーに所属するFW浅野拓磨を今季はピッチ上で見ることは出来なさそうだ。
今季ハノーファーでリーグ戦13試合、公式戦合計15試合に出場している浅野は、あと1試合に出場することでアーセナルからハノーファーへの完全移籍が決定することになる模様。契約に設定された買い取り義務条項が発効する条件が満たされるためだ。
これについて独誌『キッカー』ら複数のメディアは、マルティン・キント会長がトーマス・ドル監督に対し書面で浅野の起用をしないようにとの通達をしたと報じていた。
現地時間6日に行われたブンデスリーガ第28節対ヴォルフスブルク戦終了後の会見に出席したドル監督は「経済的な側面から下された決定だ。我々はクラブに雇われている以上、従わなくてはならない」と今回の決定について公に認めた。
一方で「彼とはこの件について昨日話をした。それにしてもこんなことは監督生活18年の中で初めてだ。私にとって選手の一人一人の契約ごとには関係ないが、現状はそうするしかなかった」と困惑した表情で語った。
ヴォルフスブルクに1-3で敗れたハノーファーは勝ち点14で最下位に低迷している。入れ替え戦圏内の16位とも「7」と離されており残り6試合で逆転残留に向け苦しい状況が続いている。
キント会長は「(残留には)奇跡が必要だ。しかし、その奇跡を信じる事は難しくなっている」と来季の降格もやむなしとも取れる発言をしている。仮に2部で戦う事になった場合、最大で350万ユーロ(約4億3800万円)ともされる移籍金を支払って浅野を獲得する事は難しいとクラブ側は判断したようだ。
なお浅野は今季15試合で1得点1アシストの数字を残している。果たして来季はどのクラブでプレーする事になるのだろうか。
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