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セリエA 6年前

ユベントスがミランを下した決定的な違いとは? まるでジキルとハイド、強豪だけが持つ魅力

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

アッレグリ監督の修正

 そうこうしているうちに、ミランに先制点を与えてしまう。39分、自陣でティエムエ・バカヨコにボールを奪われると、最後はペナルティーエリア内でフリーになっていたクシシュトフ・ピョンテクにパスを繋がれ、ゴールネットを揺らされてしまった。

 前半はシュート3本に終わり、0-1のまま後半へ突入することになったユベントス。しかしマッシミリアーノ・アッレグリ監督は残り45分間へ向けてやはり修正してきた。

 システムをそれまでの3-5-2から4-4-2へ変更。すると60分、レオナルド・ボヌッチのパスに抜け出したディバラがペナルティーエリア内でマテオ・ムサッキオに倒されPKを獲得。これを背番号10自らが沈め、同点に追いついた。

 この勢いを好機と見たアッレグリ監督はミラレム・ピャニッチとモイーズ・キーンの2人をピッチに送り出す。そしてベンタンクールを左サイドに回し、ボランチをピャニッチとサミ・ケディラで組ませた。

 しかし攻撃時は4-3-1-2といった形にもなった。右サイドのベルナルデスキが自由にポジショニングし、マンジュキッチ、キーンと距離感を縮めトップ下のような位置で躍動。もちろんサイドでの仕事も怠らなかった。

 サイドバックのアレックス・サンドロ、デ・シーリオも中盤3人がバランスを取ってくれることで後ろを気にせず攻撃に参加することができた。これにより厚みのあるサイド攻撃が可能となったため、マンジュキッチはサイドに流れずに済み、中央でターゲットマンになることができた。

 後半はミランにカウンターのチャンスをほとんど与えず、セカンドボールもうまく回収していた印象だ。前線からのプレスを緩めず、相手のミスから決定的なシーンもいくつか作った。

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