ハノーファーの浅野拓磨【写真:Getty Images】
ドイツ1部のハノーファーは、アーセナルからのレンタルで同クラブに在籍しているFW浅野拓磨を今季の残り試合に起用することのないようトーマス・ドル監督に明確な指示を出したようだ。地元メディア『ノイエ・プレッセ』が伝えた。
今季ハノーファーでリーグ戦13試合、公式戦合計15試合に出場している浅野は、あと1試合に出場することでアーセナルからハノーファーへの完全移籍が決定することになる模様。契約に設定された買い取り義務条項が発効する条件が満たされるためだ。
だがハノーファーは、メディアにより300万ユーロ(約3億7500万円)あるいは350万ユーロ(約4億3800万円)だとされる移籍金を支払って浅野を獲得する意思はないようだ。そのため、今季の残り試合には浅野は起用されない見通しだとドイツメディアは報じた。ハノーファーからその連絡を受けたアーセナルは「怒り」を表したという。
チームを率いるドル監督に対しても、クラブは浅野を起用しないよう正式な形で指示を出したとのこと。「書面で通達した」とマルティン・キント会長が認めたと伝えられている。
ドル監督としては、クラブの意向により選手起用を制限されるのは不本意なことかもしれない。この件についてコメントを求められた同監督は、「チーム編成の準備の責任は私にある。それ以上は何も言わない」と答えている。
だがいずれにしても、今季リーグ戦で無得点の浅野に対してドイツメディアの評価は厳しい。地元メディアは「ほとんど助けになっていなかった。ドル監督は彼抜きでも構わなかっただろう」、『キッカー』誌も「ハノーファーの残留に向けた戦いで浅野が大きな力になれたかどうかは実際のところ疑わしい」と述べている。
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