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根深い人種差別問題。スタジアム入場禁止は無意味? チェルシー会長「最良の方法は教育」

text by 編集部 photo by Getty Images

チェルシーのブルース・バック会長
チェルシーのブルース・バック会長【写真:Getty Images】

 チェルシーのブルース・バック会長が、頻発する人種差別問題について言及した。4日に英メディア『BBC』が報じている。

 現地時間3月25日に行われたEURO2020予選の試合では、イングランド代表の18歳FWカラム・ハドソン=オドイに対し、モンテネグロ代表のサポーターが差別的なチャントを歌い、ライターを投げつける行為を行なっていた。現地時間の2日に行われたセリエA第30節の試合では、ユベントス所属の19歳FWモイーズ・キーンがカリアリのサポーターから人種差別行為の標的となっている。

 欧州で横行する人種差別問題に関して、欧州サッカー連盟(UEFA)のアレクサンデル・チェフェリン会長は試合中断・試合中止。クラブチームや代表チームを大会から追放する選択肢があることを明かしていた。現在は、人種差別行為が行われた場合にはクラブチームに対する罰金処分、または該当する人物のスタジアム入場禁止などの対策を取っている。だが、バック会長はスタジアム入場禁止だけでは不十分と考えているようだ。

「特定の活動に対処するための最良の方法は教育であると考えている。誰かが悪い行いをして、3年間スタジアムに出入り禁止したとする。しかし、彼らは振る舞いを変えようとはしないだろう。彼らはより一層、人種差別的、または反ユダヤ的になるだけだ」

 バック会長が考えている対策は「申し立てられた違反者に手紙を書いてコメント(謝罪文など)を求める。そのコメントをもとに検討し、教育を通じて解決するのが適切かどうかを判断する」というもの。教育プログラムを通じて、再犯を防ぐのがベストだと考えているようだ。根深い人種差別問題、果たして解決に向かうのだろうか。

【了】

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