心配なフランス代表CBのコンディション
試合終盤まで2点のビハインドを負いながら勝ち点1を奪える力、そしてメッシ、スアレスらの強烈な個。この試合ではバルセロナの強さが改めて見受けられたような気もした。
ただ、楽観視はできない。4失点というのはリーガ・エスパニョーラ第12節の対ベティス戦以来、今季最多タイの失点数となっているからだ。
リーグ戦直近4試合でもバルセロナはわずか2失点しか喫していなかった。ではなぜこの日、同チームの守備が崩壊したのだろうか。その理由の一つはサミュエル・ウンティティのパフォーマンスがやや低調だったという点にあるだろう。
今季は怪我の影響もあり、なかなかトップコンディションで試合に挑むことができていないフランス代表CB。同選手の負傷離脱中にクレマン・ラングレがエルネスト・バルベルデ監督の信頼をがっちりつかみ取ったことで、ウンティティは現在ピケ、ラングレのバックアッパーという扱いになっている。
ビジャレアル戦ではピケの代わりにピッチに立ったが、90分間低調なパフォーマンスを披露してしまった点は否めない。試合の序盤には最終ラインで横パスをカットされ、あわや失点という決定的なミスも犯しているなど、らしくないプレーも見受けられた。
エカンビ、チャックエズに簡単に振り切られる場面も多く、持ち味の身体能力の高さを発揮するシーンも少なかった。タックル成功数は0回、空中戦勝利も0回、ファウルは2回とデータにも不調さが現れてしまった。
また、データサイト『Who Scored』では退場したアルバロ・ゴンサレスに次いでワースト2位となる「5.5」というレーティングが与えられてしまった。もちろんすべての責任をウンティティに押し付けることはできないが、ロシアワールドカップ制覇に大きく貢献した世界屈指のCBがこうした内容に終わってしまうのは少し残念な結果である。