まさに奇跡的な勝利
誰もがドローを覚悟したことだろう。しかし、悲願のプレミアリーグ制覇を狙うリバプールにサッカーの神様は最後まで味方していた。
90分、ホームチームにコーナーキックのチャンス。高く上がったボールは一度ディフェンスに弾かれたが、こぼれ球を拾ったアンドリュー・ロバートソンが左サイドのトレント・アレクサンダー=アーノルドへリターンパスを出す。背番号66はこれをダイレクトでファーサイドに送り込んだ。そしてペナルティエリア内でフリーとなっていたモハメド・サラーが頭で中央へと折り返すと、これをGKウーゴ・ロリスがセーブ。しかし、このボールがトビー・アルデルヴァイレルトに当たり、そのままゴールへ吸い込まれた。
後半ATに勝ち越しに成功したリバプールはこのまま2-1で試合を終えることに成功。まさに奇跡的な勝利を挙げたのだ。
これでリバプールは、再び暫定首位に立つことができた。仮にこの試合をドローで終えていた場合、勝ち点77でマンチェスター・シティと並ぶ形になっていた同チーム。しかし、シティは1試合未消化のため、同クラブがそのゲームで勝利を収めるとなるとリバプールは勝ち点差を「3」にまで広げられる恐れがあった。
だからこそ、トッテナム戦の勝利は非常に大きな意味を持つ。シティにも大きなプレッシャーを与えることができた。それと同時に、確かな自信も得たのではないだろうか。
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