エスパニョールのウー・レイ【写真:Getty Images】
現地時間30日に行われるリーガエスパニョーラ第29節の試合で、バルセロナとエスパニョールがダービーマッチを戦う。エスパニョールのFWウー・レイの母国である中国でも試合への注目が高まっているようだ。
昨季の中国スーパーリーグ(CSL)得点王であり、中国代表のエースとしても活躍するウー・レイ。今年1月のAFCアジアカップ2019に出場したあと、上海上港からエスパニョールへ移籍し、リーガでプレーする初の中国人選手となった。
スペインでのプレーは現地メディアでも高く評価され、初先発以降はレギュラーに定着。出場5試合目のバジャドリー戦では初ゴールも挙げた。加入後最大のビッグマッチとなるバルサ戦でも先発に起用される可能性は高そうだ。
ウー・レイの活躍が中国にもたらしたインパクトは、スペインメディアでも注目されている。スペイン紙『アス』によれば、リーガデビュー戦は中国で約4000万人がテレビ観戦し、初得点にはリオネル・メッシのゴールの「14倍」の反響があったという。エスパニョールも、1ヶ月足らずでアジアで100万人前後のSNSフォロワーを獲得したとのことだ。
メッシを擁するバルサとの初対戦、しかもダービーマッチということで、中国ではこれまで以上の注目度が予想される。中国で23時15分という見やすい時間にキックオフされることもあり、多くの視聴者が観戦することが見込まれている。
ウー・レイにとっては、憧れの選手の一人との対戦でもある。2008年北京五輪で当時16歳だった同選手はボールボーイを務め、U-23アルゼンチン代表として出場していたメッシおよびセルヒオ・アグエロに頼んで一緒に撮影したという写真が残されている。
ウー・レイの活躍はエスパニョールだけにとどまらず、リーガ全体にとっても大きな意味を持つと捉えられている。英『BBC』は、リーガがビジネス面で「プレミアリーグを上回る挑戦」のため、潜在的に巨大な市場となる中国への大きな訴求力を持つ同選手が重要な存在になると分析している。
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