ローン選手は6~8人に? チェルシーは41人…
弱り目に祟り目、泣きっ面に蜂……いやはやチェルシーは散々だ。19歳以下の選手を獲得する際に重大なルール違反があったとして、19年夏から二年にも及ぶ補強禁止のペナルティーは解除されそうもない。
選手の士気にも影響し、特にダビド・ルイスとマルコス・アロンソは精彩を欠いている。彼ららしくないインテンシティの低さ、ファイティング・スピリットの欠如……。チェルシーの将来に絶望しているのだろうか。
無理もない。本稿執筆時点でプレミアリーグのトップ4入りはなかなか難しく、ヨーロッパリーグもまだベスト8だ。優勝候補筆頭に挙げられているが、やはりナポリは超コワイ。アーセナルを破ってベスト4に進出する可能性が高く、チェルシーとは決勝で相まみえるケースが十分に想定できる。
マウリツィオ・サッリ監督がナポリをよく知っているとはいえ、ビッグファイトでは経験も実績も敵将カルロ・アンチェロッティが上まわる。D・ルイスとM・アロンソは、ヨーロッパリーグで優勝してチャンピオンズリーグへ、とは考えられないようだ。
また、UEFAが実行に移そうとしているローン選手の上限枠も大問題だ。UEFAの目論見は6~8人。チェルシーは41人。30人以上もの開きがある。補強が禁止され、ローンの人数も極端に減らさなくてはならないだと!? この先いったいどうなるんだ!? 選手たちがピッチに集中できる環境ではない。
しかもオーナーのロマン・アブラモヴィッチが、補強禁止処分に関してもローンについても一切コメントしていない。代弁者であるはずのマリアナ・グラノフスカヤCEOも沈黙を貫いている。ピンチを迎えているにもかかわらず、上層部が態度を明らかにしないのだから、選手たちはさぞかし不安だろう。