様子見が多すぎる
ボリビアは4-2-3-1、2トップでハイプレスしてくるときもあるが、基本は1トップだった。そのため、ボリビアの1トップの左右のスペースがまる空き。そこへ後方から人を送ってプレスすることもなく、三浦弦太と畠中慎之輔はまったくフリーでボールを持つことができた。つまり、日本は2人のCBを起点に、いかに構えている相手を釣りだして隙をついていくかがゲームのポイントだった。ところが、いっこうにこれといった展開へ持っていけない。
序盤に鎌田大地が相手のCBとSBの間のスペースに入り込んでいる。ボリビアのCBは中央を空けたくないのか、サイドへ流れる鎌田への対応は慎重だった。例えば、何度かここをついて様子をみるという手はあったと思う。確かに日本は相手の守備対応の様子はみていた。しかし、それは文字どおり縦パスを出さずに後方で横パスを回し続けるという、何もしないでただ様子をみている時間があまりに長すぎるように感じた。
宇佐美貴史、香川真司、乾貴士が前を向いて仕掛ければ、彼らの技術やアイデアをみせることはできる。だが、それを再現性の高い形で作ることができていなかった。
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