ボリビア代表の強みは?
筆者の見解も宇佐美と同じだ。コンディションの問題もあるかもしれないが、ボリビアは4-4-2のブロックをベースに守っていたが、前からのタイトな連動はほとんどなく、アタッキングサードまで簡単に運ばれるシーンが多く観られたし、中盤とセンターバックの間、時にはセンターバックの脇にも入られていた。
ただし、センターバックとGKは非常に手堅く、韓国はソン・フンミンを起点に多くのチャンスを作り、かなり決定的なシュートを外してしまったシーンもあったが、それらもセンターバックの外側か手前からのシュートだったことも終盤まで得点できなかった要因ではあるだろう。
「守備面だが、ボリビア代表の強みの1つと言える。その中で挙げられるのは、センターバックのコンビであるアドリアン・フシーノとルイス・アキン、非常に優れたフィジカルを持った選手たちだ」
日本戦が就任3試合目となるエドゥアルド・ビジェガス監督もそう語るように、センターバックのフィジカル的な能力と対人守備の質は高い。特にメキシコのプエブラでプレーする21歳のアキンは190cmのサイズと機敏性を併せ持ち、おそらく遠くない将来に欧州のトップリーグで活躍できる逸材だ。
そしてGKは指揮官の初陣となったニカラグア戦ではサムイット・ムスタファ、韓国戦では20歳のルベン・コルダーノがゴールを守ったが、日本戦は“真打ち”とも言えるキャプテン格のGKカルロス・ランペが起用されそうだ。
「Aクラスのワールドカップに出場するようなチームと対戦することで、自分たちが今どういう状態にあって、何が足りないのかが見えてくると思っている」
そう語るランペはチリのCDウアチパトに在籍するGKで、平均24歳という現在のチームでは最も経験豊富な選手の一人。韓国戦に出場したコルダーノも見事なセービングで何度もピンチを救ったが、統率力の面ではランペの方がかなり上回るのではないか。そこは韓国戦の内容を鵜呑みにせず、引き締めて行くべきポイントでもあるだろう。