重要となる周囲とのコンビネーション
同じ鹿島でプレーする内田篤人も「攻撃は長友(佑都)さんや宏樹(酒井)よりもいい」と絶賛。昨季ともにAFCチャンピオンズリーグ(ACL)やFIFAクラブワールドカップを戦った昌子も「幸輝のよさは推進力。佑都君とはまたちょっと違うよさがあると思うけど、間違いなく前の選手を助けられるプレーヤーだと俺は思ってる。それをガンガン出してほしい」とエールを送るほど、先輩たちにとっても楽しみな存在なのだ。
確かに安西はタテへグイグイ行けるスピードと迫力を備えたサイドバックで、左右両方でプレーできるユーティリティ性を持つ。年齢も23歳と若い。これまで森保ジャパンで左サイドバックとして招集されてきた人材を見ると、長友が32歳、佐々木翔は29歳、山中亮輔が25歳で全員が安西より年長だ。3年後の2022年カタールワールドカップを視野に入れても、その若さは大きな優位性を持つ。
2020年東京五輪世代には20歳の杉岡大暉、18歳の東俊希といったタレントが控えているものの、彼らと比べても安西のダイナミックなオーバーラップと攻撃をお膳立てする力は秀でている。その強みをボリビア相手にどこまで発揮できるのか。それは大いに気になる点だ。
そこで1つ考えなければならないのが、周囲とのコンビネーションだ。最終ラインでは横に並ぶのが東京Vアカデミー時代からの同期・畠中が入ると見られ、安西はより前がかりになることができる。
「あいつがやりやすいようにコントロールしてあげればいいと思う。コミュニケーションの部分では一番素直に話せるやつだと思っているので、気負いせずにしっかりやりたい」と畠中は勢力で気に盟友をサポートする腹積もりだ。
一方、タテ関係を形成する乾も「攻撃的だなっていうのをこの合宿で思ったので、そこを最大限引き出してあげられるようにしたい。サイドバックは守備がすごく重要なので、そのへんはまだちょっと甘さがあるかもしれないですけど、そういうところも自分が助けてあげられたらいい」とベテランらしくコントロールしていくという。