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日本代表 6年前

柴崎岳・宇佐美貴史・昌子源・小林祐希。問われる「プラチナ世代」の真価と新時代のリーダーシップ

text by 舩木渉 photo by Getty Images

小林祐希が要求する意思表示

小林祐希
小林祐希【写真:Getty Images】

 一方、同じ世代の中でも異端なキャラクターとして知られてきた小林は、コミュニケーション面で今の日本代表に物足りなさを感じているという。

「やっぱり性格的に俺タイプがあまりいないので。嫌われるのも慣れているし。嫌われにいくのではないけど、みんなが思っていても言えないこととか、わかっているけど放っておかれていることとかを変えていけたりしていければいいと思っている」

 約1年半ぶりの日本代表招集で、23選手しかいないにもかかわらず25番を選んだ男は、あくまで「俺」を貫く。外から見ていた森保ジャパンと、中に入ってみてわかった森保ジャパン。普段オランダで自己主張の強い選手ばかりの中でプレーしているからこそ、強い組織になるためには新顔であろうと臆さず積極的に発信していくつもりだ。同時に小林は自らの働きかけに対するリアクションも求めている。

「結構バァーっと言った時に、『OK、OK』って一方通行で終わっちゃうことが多いから。『いや、俺はこうだったんだよね』というのがもうちょっと返ってくると、もっと俺も深まるというか。その人自身のことを知れるというか。俺が要求して『こうこう、こういう風にしたいんだよね』と言って、『わかりました』じゃなくて。『もっとこういうのもあっていいよね』というディスカッションができたら、楽しくなりそうだなと」

 小林は「言われたことに応えるのが俺の仕事」と言いながら、「ただ勝ちたいという気持ち」を隠さないし、「言うことは言う。サッカーが上手い・下手とか、いいプレーをしている・していないじゃなくて、たまにはガツッと要求するとか、『こうだろ!』という意思表示がもう少しあったほうがいいのかなって。みんな協調性があって、優しくて、温厚な人が多いので。ガミガミやらせてもらおうかな」と、どんどん前に出て勝つための発信をしていくつもりのようだ。

 彼らは皆、挫折を味わってきた。宇佐美は若くしてバイエルン・ミュンヘンに移籍して世界トップレベルの厳しさを突きつけられ、昌子もこの冬にフランスのトゥールーズへ移籍して「いろいろなところで悔しい思いをした3ヶ月」を過ごした。小林も常に思い通りのポジションや役割を任されてきたわけではなく、柴崎もヘタフェで全く試合に出られない日々を過ごしている。

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