コロンビアにとって「リベンジ」なのか
ロシアワールドカップで驚きをもたらした対戦カードが、9ヶ月ぶりに実現する。日本代表がグループリーグ初戦で金星を収めた相手、コロンビア代表が来日した。
親善試合ではあるが、日本国内では22日の再戦が“因縁マッチ”になるという見方が強い。コロンビア代表もカルロス・ケイロス新監督を迎えての初陣に本気のメンバーを揃えて来日している。ハメス・ロドリゲスやファルカオ・ガルシアといったスーパースターも満を持して横浜の地に降り立った。
とはいえ、あくまで親善試合に変わりはない。だからこそ、果たして彼らは「リベンジ」のつもりで日本へやってきたのだろうか…という疑念を抱いているのも一方では事実だ。それを確かめるため、20日のコロンビア代表の練習に足を運んだ。
結論を述べれば、歓迎はされなかった。練習前にはコロンビアメディア向けにMFウィルマール・バリオスとFWドゥバン・サパタがインタビューに応じたものの、日本メディアは彼の国のメディアが控える部屋に近づくことも許されず、当然取材に応じることもなかった。
予定より遅れて到着したバスから一番に降りてきたスタッフは、険しい顔で「ここにいないでくれ」と練習会場入りを待っていた日本メディアを遠ざける。ピッチでは練習前に大きな双眼鏡を持った別のスタッフが会場の周囲を入念に確認し、非公開練習を覗き見ようとする“スパイ”がいないか、壁などの隙間から覗かれる心配がないか入念にチェックしていた。
このようにスタッフがピリピリしたムードを漂わせる一方(用具係のおじさんだけが陽気に接してくれた)、当の選手たちはいたってリラックスした様子だった。練習前には笑顔でボール回しに興じ、ハメスやファルカオも談笑していた。
DFジェリー・ミナはダッシュとダッシュの合間にメディアが陣取るスタンドを見回し、コーチの笛に一瞬反応が遅れる、やや集中力散漫な姿も垣間見られるほど。結局、冒頭15分間のみが公開されたのちに我々メディアは日本人もコロンビア人も会場外に締め出されたが、選手たちとスタッフの間に若干の温度差が感じられた。
では、コロンビアメディアは今回の日本戦をどのように捉えているのだろうか。『カラコル・ラジオ』のフリアン・カペラ記者は「リベンジだ。本当に難しい試合になる。なぜなら日本は知的でフィジカル的にも優れているから。だけど、11対11なら前回と違ったストーリーが生まれるはずだ」と息巻く。