香川は10番を争うライバルにあらず
この2カ月間で森保ジャパン攻撃陣のキーマンがどのように変化を遂げたのか。そこは今回の2連戦の大きな注目点の1つ。アジアカップでは見られなかった堂安・南野との2列目トリオの推進力と破壊力が、2018年代表5試合より上がっていれば、コロンビアやボリビアといった強豪に一泡吹かせられる可能性は少なくない。
堂安も中島がタメを作ることでよりゴール前に出て行けるだろうし、南野もマークをかわせるはず。そういった好連係を中島に演出してほしいのだ。
加えて言うと、香川真司、乾貴士、宇佐美貴史ら2018年ロシアワールドカップ16強戦士たちとも新たなコンビネーションを築いてくれれば理想的である。とりわけ、香川とは新たなホットライン結成が大いに期待されている。
「自分なんかより全然経験があって、レベルの高い選手が沢山いるので、自分のプレーをしていればすごくやりやすくやらせてもらえると思いますし、頼っていきたい」と中島も期待感を口にした。
中島がA代表初招集された2018年3月のマリ・ウクライナ2連戦(リエージュ)時、香川はメンバー外だったため、2人が代表で一緒に戦うのは今回が初めてということになる。そういう事情もあるのか、今回の合宿初日には、練習最初のランニングで香川が中島に歩み寄って会話をするシーンも見られ、いいコミュニケーションを取っていこうという意識も垣間見えた。
彼らは「背番号10を争う新旧のライバル」という見方をされがちだが、どちらもお互いをリスペクトし、番号に関係なく感覚をすり合わせていこうという前向きな姿勢を見せている。