ネイマールとムバッペ【写真:Getty Images】
パリ・サンジェルマン(PSG)のFFP(ファイナンシャル・フェアプレー)問題に関して、同クラブの訴えをCAS(スポーツ仲裁裁判所)が支持し、勝訴の形で終結することになった。19日に英紙『スカイスポーツ』が報じている。
事の発端は2017年夏、PSGはバルセロナからネイマールを2億2000万ユーロ(約290億円)で獲得。さらにモナコから1億8000万ユーロ(約236億円)の買い取りオプション付きレンタルでキリアン・ムバッペを獲得している。それに伴い、当初からFFPに抵触した可能性があることを指摘されていた。
仮にFFP違反が認められた場合、ネイマールかムバッペを売却する必要があると海外メディアが報じ大きな話題に。ただ、欧州サッカー連盟(UEFA)が夏の移籍期間中はPSGのFFP調査を中断すると発表し、ネイマールとムバッペが放出されることはなかった。
騒動は収束したかに思われたが、国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長の手を借りてFFPを回避したとする調査報告を、サッカーに関する内部告発サイト「フットボール・リークス」が発表。再びPSGに疑惑の目が向けられることに。そのため、UEFAが再調査を開始したのだが、それは不当だとしてPSGがCASに上訴していた。同紙によると、CASが再調査は行われるべきではないとの判決を下し、クラブの訴えを支持したという。
FFPに抵触すると、欧州大会出場を禁止されるなど厳しい処分を受けることになる。ただ、過去に決定が覆された事例もあった。FFPに抵触したミランは昨年7月、UEFAによってヨーロッパリーグ(EL)出場権を剥奪された。しかし、CASに上訴し、スポーツ仲裁裁判所がUEFAの決定を覆す判決を下したことで、欧州大会への出場権剥奪は取り消されている。
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