170回目を迎えたミラノダービー
「特別な対戦だね。リーグ戦、チャンピオンズリーグ(CL)でも彼らと対戦したけど、出場すると特別な感情を抱き、それは本当に美しいものだった。記憶に残るものを挙げることはできない。全部そうだから」
これは、かつてミランで活躍した元ブラジル代表MFのカカが以前クラブの公式サイトで話していたことである。そして、彼の言う「特別な対戦」とはミラノダービーのことだ。
同じイタリア・ミラノを本拠地とし、サン・シーロをともにホームスタジアムとするミランとインテル。永遠のライバルであり、選手、サポーター、クラブからしても絶対に勝利を譲ることはできない。この一戦となると、ピッチに立つ22人は時に、いつも以上の力を発揮することができる。
今回で170回目を迎えたミラノダービー。試合前は、ミランの勝利を予想する人が多かったという。それもそのはず、同クラブはリーグ戦直近5試合で全勝を収めており、許した失点はわずかに『2』だ。さらにリーグ戦で最後に敗れたのは、昨年12月22日に行われた第17節、対フィオレンティーナ戦。チームは明らかに調子を取り戻していた。
好調の要因は、やはりクシシュトフ・ピョンテクの爆発的な活躍があってのものだろう。これまで肝心な場面で得点を奪うことができず、勝ち点の取りこぼしが目立ったミランだったが、今ではピョンテクが継続してゴールネットを揺らしてくれるため、そうした不安は一気に取り除かれた。やはり得点が生まれるとチームとしても気持ちの面で余裕を持てるようになり、全体的に安定感は増す。最近のミランには、そうした強さがある。
順位もCL出場圏内の3位にまで上り詰め、目標達成にはかなり近づいている。