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セリエA 6年前

インテルが仕掛けた絶妙な「罠」。ミラノダービーに懸ける想い、勝利で証明した真の強さ

セリエA第28節、ミラン対インテルの一戦が現地時間17日に行われ、2-3でアウェイチームが勝利している。戦前の予想ではミラン有利との声が多かった今回のミラノダービーだが、試合は終始インテルがペースを支配し、ホームチームを寄せ付けず。仕掛けた「罠」も完璧にハマっていた。(文:小澤祐作)

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

170回目を迎えたミラノダービー

ミラノダービー
170回目を迎えたミラノダービー【写真:Getty Images】

「特別な対戦だね。リーグ戦、チャンピオンズリーグ(CL)でも彼らと対戦したけど、出場すると特別な感情を抱き、それは本当に美しいものだった。記憶に残るものを挙げることはできない。全部そうだから」

 これは、かつてミランで活躍した元ブラジル代表MFのカカが以前クラブの公式サイトで話していたことである。そして、彼の言う「特別な対戦」とはミラノダービーのことだ。

 同じイタリア・ミラノを本拠地とし、サン・シーロをともにホームスタジアムとするミランとインテル。永遠のライバルであり、選手、サポーター、クラブからしても絶対に勝利を譲ることはできない。この一戦となると、ピッチに立つ22人は時に、いつも以上の力を発揮することができる。

 今回で170回目を迎えたミラノダービー。試合前は、ミランの勝利を予想する人が多かったという。それもそのはず、同クラブはリーグ戦直近5試合で全勝を収めており、許した失点はわずかに『2』だ。さらにリーグ戦で最後に敗れたのは、昨年12月22日に行われた第17節、対フィオレンティーナ戦。チームは明らかに調子を取り戻していた。

 好調の要因は、やはりクシシュトフ・ピョンテクの爆発的な活躍があってのものだろう。これまで肝心な場面で得点を奪うことができず、勝ち点の取りこぼしが目立ったミランだったが、今ではピョンテクが継続してゴールネットを揺らしてくれるため、そうした不安は一気に取り除かれた。やはり得点が生まれるとチームとしても気持ちの面で余裕を持てるようになり、全体的に安定感は増す。最近のミランには、そうした強さがある。

 順位もCL出場圏内の3位にまで上り詰め、目標達成にはかなり近づいている。

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