香川をきっかけに新たな形が生まれるか
森保監督はメンバー発表会見で、レベルアップを図るポイントの一つについてこう語っている。
「個の部分で局面を突破すること、連係・連動で局面を突破すること、両方上げていかなければいけない。毎試合アジアカップではフィードバックのミーティングで改善点を伝えていましたが、守備から攻撃になった時に、プレッシャーをかけられても攻撃ができるようにというのを、これからさらに上げていかなければいけない。
カウンターの形を作ることはできていたと思いますが、最後のシュートで終わる、得点を挙げるところでクオリティを上げていかなければいけないと思いましたので、そういうところを伝えていかなければいけない」
香川はトップ下で起点となり、味方の推進力を引き出せる。サイドがスタートポジションの中島、堂安などはさらに生きる可能性がある。また、今回の日本代表のFW登録は鈴木武蔵、鎌田大地の2人。スピードやキレが持ち味の鈴木は、一瞬の加速で相手を出し抜き、狭いエリアを突破することもできる。鎌田はベルギーで得点感覚が研ぎ澄まされ、以前から攻撃センス抜群の選手だ。
彼らと香川のコンビからも何かが生まれると思われ、また南野が最前線に入れば縦関係で共存も可能となる。今回は森保ジャパンの核である大迫勇也が不在だが、新たな形を探す機会でもある。
そこで香川が存在感を示せれば、今後再び日本代表の中心に返り咲いたとしても不思議ではない。
(文:青木務)
【了】