お気に入りのキャラクター。背番号「41」への思い
ピッチ上で幾度となく火花を散らし、もつれ合ってともに倒れ込んだシーンもあった。試合後の久保は、松岡に対してこんな言葉を残している。
「ルヴァンカップも含めて、1週間で2試合、フル出場している。自分ならかなり消耗してしまうところで、今日も90分間プレーしていた。声もすごく出していたし、気迫もあった。同じ年の自分が言うことじゃないですけど、若いのにあのがむしゃらさはすごいと感じました。これから2人ともどうなるかわからないですけど、いつか一緒に代表でプレーできる日がくれば、と思っています」
FC東京戦における松岡は、最終的に3つのポジションでプレーした。新外国人のMFイサック・クエンカがデビューした60分から右サイドハーフに回り、直後に2枚目のイエローカードをもらったMF高橋秀人が退場すると、最終ラインの前に並んだ3枚のボランチの右を務めた。
「自分は(中盤の)どこのポジションでもやれる自信はあるので、そのポジションに入ったときの役割にプラスアルファ、得点に絡めるシーンを出せていけたら、と考えています」
最も得意とするのは、U-18で務めるボランチとなるだろう。憧れの選手を聞くと、フランス代表のエンゴロ・カンテ(チェルシー)という名前が返ってきた。身長169cm体重65kgとほぼ同じサイズの体に、常人離れしたスタミナとボール奪取術を搭載する中盤の汗かき役を目指している証だ。
ボランチに強いこだわりをもつからか。昨シーズンの「42」から「41」へ変更された背番号に、笑顔を浮かべながら「この先、もしもプロへ上がれたときも、できればこの『41』でプレーできれば」と胸中に秘めてきた希望を打ち明ける。
漫画週刊誌『ビッグコミックスピリッツ』(小学館刊)で連載されている、人気サッカー漫画『アオアシ』を愛読している。お気に入りは主人公の青井葦人ではなく、高校2年生ながらJリーグでデビューしている栗林晴久。その背番号が、今シーズンの松岡と同じ「41」だからだ。
「プロのサッカー選手も圧倒するような(栗林晴久の)キャラクターが、ものすごくカッコよくて。ボランチというポジションでも似ているんです」