なかなか勝てない。それでも…
2月16日のFUJI XEROX SUPER CUP 2019では浦和レッズを1-0で下し、川崎フロンターレは良い形で2019シーズンをスタートさせた。だが2連覇中のJ1王者はそこからギアを上げるのに苦戦し、リーグ戦では3試合連続のドロー。アウェイゲームだったACLのグループリーグ初戦でも上海上港に0-1の惜敗を喫した。
もちろん結果だけが全てではないし、中国での試合ではフッキらを擁する相手と互角以上に渡り合っていた。ボール保持率は63.3%を記録し、パス数はホームチームの2倍近く(610本対337本)、シュートも13本(上海と同数)を放った。だがゴールネットを揺らすことはできず、終盤の89分に不運な形でPKを取られてしまうと、フッキが古巣相手に喜んでシュートを叩き込んだ。
日曜日(10日)の神奈川ダービーの序盤の戦いぶりからは、そのショックを引きずっている様子は感じられなかった。4分にはレアンドロ・ダミアンがJリーグ初ゴールを記録し、日産スタジアムで早くもリードを奪う。だが横浜F・マリノスも力強く反撃に転じ、前半半ばにはマルコス・ジュニオールのゴールで同点。88分にはL・ダミアンの2点目が勝負を決めたかに見えたが、試合のラストタッチで扇原貴宏が再び同点とした。
「上海上港戦はちょっとした事故のようなもので、ほとんどどうしようもなかったと言えたかもしれません。でも今日は自分たちで少し冷静さを失ってコーナーキックを与えてしまいました」
2試合続けて試合の終盤にゴールを奪われたことについて、谷口彰悟はそう説明していた。
「コーナーキックでマークにつく、と言葉にするのは簡単ですが、そこまで持っていかれないように、いかに守るかに目を向けなければいけません。コントロールというのか、今日はそこができなかったことが反省点です」
「リーグ戦では僕らのやりたいサッカーをやらせないようにしようとするチームがどんどん増えてきています。ここ数試合、それを乗り越えられなかったことが、勝利を掴めなかった理由だと感じています。レベルを上げていかなければそう簡単には勝てなくなります」