あのショッキングな敗戦を引きずらず
オーレ・グンナー・スールシャール新監督の下、マンチェスター・ユナイテッドは圧巻の強さを維持していた。リーグ戦では負けなし、チャンピオンズリーグ(CL)でも、パリ・サンジェルマンにホームで0-2と敗れながら、アウェイで3-1と勝利。大逆転でベスト8へ駒を進めている。
ジョゼ・モウリーニョ前監督に率いられていたチームは、リーグ戦トップ5入りも難しいのではないかというほどの順位にいたが、気づけば現在のマンチェスター・UはCL出場権争いを繰り広げている。スールシャール監督就任後、チームは明らかに生まれ変わった。
しかし、そんな好調を維持するチームが新監督の下、ついにリーグ戦で初黒星を喫した。マンチェスター・Uを下したのは、同じくCL出場権を争うアーセナルだ。
アーセナルはこの試合が行われる3日前、ヨーロッパリーグ(EL)決勝トーナメント2回戦1stレグ、対レンヌ戦を1-3で落としたばかりだった。そのためマンチェスター・U戦は、少なからずこのショッキングな敗戦の影響もあるのではないかと予想していたが、そんな不安は試合開始早々に吹き飛んだ。
立ち上がりから相手の最終ラインまで猛烈なプレスを与えに行くアーセナル。高い位置でボールを奪っては、短いパスで攻撃を組み立てGKダビド・デ・ヘアを襲う。守備でも、ウィングバックのセアド・コラシナツとエインズリー・メイトランド・ナイルズがしっかりサイドをカバーし、マンチェスター・Uに簡単に攻めさせない。
そして12分、グラニト・ジャカの強烈なミドルシュートが突き刺さり、先制。これで流れを完全につかんだアーセナルは、攻守両面でマンチェスター・Uを上回り、後半にも1点を加え2-0で勝利を収めた。この結果により、順位もCL出場圏内の4位に上げている。