日本代表復帰はあるか
今冬にやって来たトルコの地で、香川は自身のクオリティを示している。スュペルリグはブンデスリーガと比べスペースが空いており、香川の特徴がより生きるという部分はあるだろう。それでも、新たな環境に素早く適応しチームにフィットしているのだから、香川の選手としてのレベルの高さがうかがえる。
また、アデム・リャイッチの存在も刺激になっているだろう。攻撃センスが高く、味方と連係しながらアタッカーとしての力を発揮するなど香川との共通点も多い。現在はポジションを争う関係に映るが、彼らが並び立つ形も相手にとって脅威となるはずだ。
出場機会に恵まれなかったドルトムントでの厳しい時期を経て、香川はベシクタシュで好調ぶりをアピールしている。そうなると、日本代表復帰も現実味を帯びてくるのではないか。
ロシアワールドカップ後に発足した森保一監督体制の日本代表で、香川はまだ招集されていない。チームには新戦力が台頭し、2列目の顔ぶれは様変わりした。10番は中島翔哉が背負い、トップ下は南野拓実が主力を張るようになった。堂安律を加えた3人は森保ジャパンの主力となり、それぞれが強気のプレーで違いを生み出している。
とはいえ、香川の入る余地が全くないということはないだろう。森保監督もこの29歳のパフォーマンスは把握しているはずで、今節の活躍も香川にとってアピールとなった。今月は代表戦が2試合行われるが、招集する価値は十分にあるのではないか。
【次ページ】現トップ下・南野拓実の刺激にもなるはず