「代表戦まであと1試合しっかりとやり切って」
そして何より、今季のボルシア・ドルトムントで出場機会を失った背番号23が輝きを取り戻すためには、毎試合のように結果を残していく必要はあるだろう。そういった意味では、フェネルバフチェとのダービーを除けば途中出場が続く中、5試合で3ゴール1アシストの結果を残してきたことで、“再生”は始まっていると言えるのではないか。
香川によれば、コンディションは「さらに上がっていく」という。
「後半戦、1月下旬に加入して、チームが固まっている部分もあるので、多少なりの時間は必要ですし、ただそれにしっかりと結果が付いてきているっていうのは非常に大きいので、それは別に焦る必要はないですし。最終的に4月、5月が、僕自身の今の感じではピークに持っていくことができる感じはするので。3月、代表戦まであと1試合しっかりとやり切って、そこからさらに上がっていくんじゃないかな、と思います」
試合が終わると香川は、ピッチを後にしながら、ゴール裏に向かって手を叩いた。
『シンジ・カガワ』のチャントが広がり、漆黒の闇の中で光り輝くアリーナにこだまする。
コンヤスポル戦での“AT劇的弾”は、改めてファンの心も掴んだようだ。
(取材・文:本田千尋)
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