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Jリーグ 6年前

松井大輔37歳、青天の霹靂だったリベロ起用の真相とは? 晩年に広がる未来への可能性

text by 藤江直人 photo by Getty Images

本人も「ちょっと笑っちゃいました」

 試合後の公式会見で異例のやり取りが繰り広げられるほど、切れ味鋭いドリブルと多彩なテクニックを武器としてきた松井を、最終ラインで起用したさい配は異彩を放った。誰よりも松井本人が「ちょっと笑っちゃいました」と、青天の霹靂だったと打ち明けている。

「前々日くらいに『考えているから』と監督から言われたんですけど。(リベロは)小学生のとき以来かな。(プロになってからは)初めてですよ。どうすればいいか、ホントにわからなかったですね」

 タヴァレス監督の仰天さい配をさかのぼっていくと、敵地トランスコスモススタジアム長崎でV・ファーレン長崎に0-1で屈した、2月24日のシーズン開幕戦に行き着く。この試合で3バックの中央を務めていた田代真一が87分に一発退場となり、直後にセットプレーから決勝点を献上していた。

 当然ながら、モンテディオ戦は田代を欠いて戦わなければいけない。誰を代役に指名すべきか。おそらくは敗戦直後から、長崎から戻る機上の人になっている時間も費やしながら、人選をしていたのだろう。そして、長崎戦から一夜明けた25日、急きょ非公開とした練習で指揮官が動いた。

 横浜FCユースと組んだ35分ハーフの練習試合。長崎戦でベンチに入りながら出場機会を得られなかった松井がリベロとして指名され、3バックの真ん中でプレーした。今シーズンから横浜FCのヘッドコーチを務める、柏レイソル元監督の下平隆宏氏が舞台裏を明かす。

「練習試合でのプレーがよかったので、監督が(山形戦で)抜擢したと思います。けっこうぶっつけ本番的な感じでしたけれども、その割にはよかったんじゃないかと」

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