最大のチャンスを逃す
「またか…」といった印象だ。チャンピオンズリーグ・ベスト16の2ndレグ、対マンチェスター・ユナイテッド戦。パリ・サンジェルマン(PSG)は1stレグをアウェイで2-0と先勝しておきながら、ホームで1-3の敗北を喫し、ベスト8進出を逃した。
毎年「優勝候補」に挙げられながら、満足いく成績を収めることができない同クラブ。今回の敗戦でPSGは3季連続ベスト16敗退という結果になっている。
国内リーグでは無双中だが、彼らの目標はあくまでCLの制覇だ。にもかかわらず、過去5シーズンのなかで最高成績はベスト8となっている。もはや彼らはCL制覇を果たすほどのレベルにないと言わざるを得ないだろう。
エディンソン・カバーニが万全な状態ではなく、ネイマールが不在だった影響は多少あるかもしれない。だが、離脱者による台所事情は対戦相手のマンチェスター・Uの方がよほど厳しかった。チームの核であるポール・ポグバは出場停止、アレクシス・サンチェスやジェシー・リンガードも負傷により、メンバーには入っていない。
この日のアウェイチームのベンチメンバーにはタヒス・チョンやメイソン・グリーンウッド、アンヘル・ゴメスら若手選手が数多く入っていた。彼らは将来有望なプレイヤーだが、まだトップチームでの出場機会は乏しい。ましてやCLという大舞台でチームに変化を与えられる選手ではないのは明確だった。
PSGにとってはまたとないチャンスだった。主力選手に負傷者が相次いでいる相手クラブに対し、ホームチームはほぼベストメンバーで挑むことができていたからだ。だが、フランス王者はこのチャンスを自分たちで消した。