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冨安健洋はベルギーでどのように成長しているのか?「1つ1つ」。眼光鋭く、輝ける未来へ

ベルギーのシント=トロイデンに所属する日本代表DF冨安健洋は、シーズン後の移籍市場で注目される選手の1人だ。1月のアジアカップではMVP級の働きを見せたが、優勝を逃した。その悔しさを糧にベルギーで成長を続ける姿を追った。(取材・文:元川悦子【シント=トロイデン】)

text by 元川悦子 photo by Etsuko Motokawa

「スタメンリストを作る際、真っ先に書くのが冨安」

冨安健洋
シント=トロイデンに所属する冨安健洋【写真:元川悦子】

 伏兵・カタールに1-3の完敗を喫した2019年アジアカップ(UAE)ファイナルから1カ月。日本代表選手たちは各クラブに戻って自己研鑽に励んでいる。

 新天地に赴いて出場機会が大幅に増えた乾貴士(アラベス)のような選手もいれば、ケガで長期離脱を強いられている大迫勇也(ブレーメン)や遠藤航(シントトロイデン)、出番を減らすことになった吉田麻也(サウサンプトン)や武藤嘉紀(ニューカッスル)らもいて、それぞれを取り巻く環境は悲喜こもごもだ。

 そんな中、アジアカップMVP級の働きを見せた20歳の大型センターバック・冨安健洋(シントトロイデン)はこれまで以上に所属クラブでの存在感を高めている。

 今季ベルギー1部後半戦スタートから3試合を欠場した彼は2月9日のワースランド・ベフェレン戦で公式戦に復帰。この試合とズルテ・ワレゲム、シャルルロアの3連勝の原動力となった。今季就任したマーク・ブレイズ監督が「スタメンリストを作る際、真っ先に書くのが冨安」とコメントしたことがあるというが、チーム内での重要性は増す一方のようだ。

 今のSTVVにとって至上命題は上位6チームからなるプレーオフ1に参戦すること。今季リーグ戦も佳境に突入しており、残すところは3月2日のクラブ・ブルージュ戦、10日のロイヤル・エクセル・ムスクロン戦、17日のヘント戦のみ。

 この中で最大の難敵と見られたのが、昨季王者で目下2位につけるクラブ・ブルージュだ。敵地でのゲームということで、難易度はより一層上がるが、STVVとしては何とか勝ち点を確保しておきたかった。

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