今季は3部で戦うサンダーランド【写真:Getty Images】
イングランド・リーグ1(3部相当)のサンダーランドは、北朝鮮にサポータークラブの新たな公式支部をオープンした。北朝鮮にサポータークラブを持つクラブは“世界初”だという。
サポータークラブ設立の中心となったのはサンダーランド生まれのトム・ファウディ氏というサポーター。同氏は北朝鮮への旅行を手配する旅行会社「Visit North Korea」を経営しており、北朝鮮でサンダーランドの新規ファンを獲得する活動も試みていた。
クラブ公式サイトに掲載されたインタビューの中で、ファウディ氏は「サンダーランドは単なるサッカークラブではありません。我々の町のシンボルです」とクラブの存在の大きさを強調。「その情熱を、世界で最も孤立した国とも分かち合うことができれば、異なる文化背景を持った人々と繋がり合う架け橋になります」と期待を述べている。
同氏によれば、北朝鮮でもプレミアリーグは知られているものの、やはり関心の対象は“ビッグチーム”に集中しているという。だがサンダーランドのユニフォームや関連グッズを北朝鮮の学校・団体などに寄付することなどを通してクラブに親しんでもらい、ファンになってもらうことを目指していきたいと話している。
英紙『イブニング・クロニクル』は先月、ファウディ氏の活動について、「サンダーランドを北朝鮮で最も人気のクラブにしようとしている男」と紹介していた。プレミアリーグから2年連続の降格を味わい、3部から2部への復帰を目指して戦っているサンダーランドだが、復活への後押しとなるような新たなファンを獲得することができるだろうか。
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