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Jリーグ 6年前

久保建英が相手に与え続ける恐怖心。チームを勝利に導くため、規格外の17歳が意識すること

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

久保が意識すること

 それは永井謙佑とD・オリヴェイラの2トップを生かすというもの。まずはこの両者を生かすことで自身も生きる。その先にゴールは待っているのだ。

 久保の持ち味はドリブルだということに間違いはなく、そうした部分で強みを発揮できる選手ではあるが、川崎F戦、湘南戦と久保はドリブルで持ち運ぶよりもワンタッチやツータッチのパスを心掛けていた。それは同選手が永井、D・オリヴェイラを生かす役割を意識しているからこそのものである。

 実際、久保は「人がドリブルするよりボールが前に進む方が速いので、そこはパス&ゴーみたいに絡んでいければいいかなという感じ」と話している。ボールを受けた後はまず2トップを確認し、そこにパスを預け自らも再びアクションを起こす。今季の背番号15の動きはこうしたことの繰り返しだ。

 湘南戦で久保はアタッキングサードでのパス成功率93%を記録しているなど、正確性という部分では申し分ない成績だった。アタッキングサードでのパス本数が二桁以上となっている選手のなかで、成功率90%以上を記録したのは久保と橋本だけである。ドリブル、テクニックに加え、パススキルも向上している久保。アタッキングサードでこれだけのプレーを発揮できるとなれば、相手に与える恐怖心は計り知れない。

 久保は試合後、川崎F戦より湘南戦の方が2トップを生かすという部分は手応えがあったと話していた。ゲームを重ねるごとに、そうした連係面も深まっているのだろう。今後も継続してピッチに立つことになれば、より一層恐ろしいプレーヤーになるはずだ。

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