ボルシア・ドルトムントのジェイドン・サンチョ【写真:Getty Images】
現在ボルシア・ドルトムントに所属するイングランド代表MFジェイドン・サンチョがマンチェスター・シティの下部組織に加入した際に、イングランドの規定では禁じられている金銭授受が行われたのではないかという疑惑が持ち上がっている。
サンチョは14歳だった2015年にワトフォード下部組織からシティ下部組織へ移籍。約2年半在籍したあとドルトムントへ移ってトップチームにデビューし、ドイツでの活躍によりイングランド代表入りも果たした。
独誌『デア・シュピーゲル』は、そのサンチョがシティに加入した際に、代理人のエメカ・オバシ氏に20万ポンド(約2900万円)の報酬が支払われたと伝えている。イングランドサッカー協会(FA)の規定では、16歳未満の選手の移籍に代理人が介在することは認められていない。
シティはオバシ氏に対し、規定を回避するため、中南米で選手を発掘する業務に対する「スカウト契約料」として20万ポンドを支払ったという。だがクラブ内部の文書には「代理人料」と記されていることがクラブ職員のEメールを通して明らかになったと独誌は伝えている。
また、ワトフォードに対しても規定の育成費を超える15万ポンド(約2200万円)を支払う合意が交わされ、サンチョがシティのトップチームで10試合以上に出場すれば最大50万ポンド(約7200万円)のボーナスが支払われる予定だったとも述べられている。これも16歳未満の選手の移籍に対しては禁じられた支払いとなる。
シティは独誌の取材に対し、「クラブの評判を貶めようとする行為」だとコメントし、クラブ内部から不正に取得された情報が前後関係を無視して利用されていると主張したとのことだ。
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