ブラジル人DFダンクレルがヴィッセル神戸の開幕戦をスタジアムで観戦していた【写真:Getty Images】
ダビド・ビジャをはじめとした大型補強で話題をさらったヴィッセル神戸だが、Jリーグ開幕を迎えてもさらに選手を獲得するようだ。22日に行われたセレッソ大阪とのJ1開幕戦の会場に、新戦力候補の姿があった。
その名はダンクレル。ブラジル出身の屈強なセンターバックで、昨年まではポルトガル1部のヴィトーリア・セトゥーバルに在籍。今季前半戦はレギュラーとして17試合に出場していた。すでに移籍元クラブは彼の神戸行きを発表しており、日本での正式発表も時間の問題と見られている。
神戸はポゼッションをベースにした攻撃的なサッカーを展開し、前線にビジャ、アンドレス・イニエスタ、ルーカス・ポドルスキとベテランのスター選手を並べている。0-1で敗れたC大阪との開幕戦では攻撃面で彼らの特徴が見られた反面、守備での運動量の少なさが目立ち、後半になるとロングカウンターを受ける回数が増えた。
ダンクレルに期待されるのは守備者としてのゴールを守る役割のみならず、ビルドアップの最初の起点としてボールを前に進めること。右サイドバックもこなせる運動能力の高さもあり、神戸のディフェンス陣強化にはうってつけだろう。母国では名門ボタフォゴで活躍し、欧州に渡ってからはフランスのランス、ポルトガルのエストリルなどでもプレーした経験を持つだけに実績は十分だ。
ヤンマースタジアム長居でファンマ・リージョ監督目指す攻撃的なサッカーを目の当たりにした27歳は何を思ったか。豪華絢爛な攻撃陣ばかりが目立つが、タイトルを争うには総合力が問われる。その意味でもチームを完成させるラストピースが加わることになりそうだ。
(取材・文:舩木渉)
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