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ハリル氏と協会の裁判、和解はなし。双方が最後まで争う姿勢。結論は数ヶ月以内か

text by 編集部

ヴァイッド・ハリルホジッチ
ヴァイッド・ハリルホジッチ氏【写真:Getty Images】

 サッカー日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ元監督が田嶋幸三・日本サッカー協会(JFA)会長ならびにJFAを相手どり、慰謝料1円と謝罪広告などを求めた訴訟で、東京地方裁判所から提案された和解には至らなかったことが22日分かった。

 同訴訟は、日本代表監督だったハリルホジッチ氏が、田嶋会長から突然契約解除を告げられたことが発端(解任は4月7日付け)。ハリルホジッチ氏は具体的な解除理由の開示を繰り返しJFAに求めていたが事実上のゼロ回答だったことから訴訟に踏み切った。

 第1回口頭弁論は2018年7月27日に行われ、ハリルホジッチ氏側は、田嶋会長が解任後の記者会見での発言を問題視。元監督があたかもコミュニケーション能力に問題があるかのような印象を世間に与えたのは悪質であり、社会的評価を下げ、名誉毀損にあたると主張。

 協会側は、今回の仲裁に関する管轄権は東京地裁にはなく国際サッカー連盟(FIFA)にあると主張。また、田嶋会長の発言は名誉毀損に当たらず、その後ハリルホジッチ氏に新たな監督就任のオファーがあったことから社会的評価も下げていないと主張した。

 第2回以降はすべて非公開で、現在に至るまで数回行われている。同年12月には東京地方裁判所から双方の代理人に和解が提案された。だが、双方とも和解の意思はなく、裁判は継続されることとなった。

 ハリルホジッチ氏の担当弁護士は「今後も双方で反論を行っていくが、これまで数回行っており、お互いに多くの材料があるわけではない。早ければ数ヶ月、年内には結論が出るのではないか」と見通しを語った。

 また、ハリルホジッチ氏は最後まで戦う姿勢を貫いているものの、現在はフランスリーグ(リーグ1)のナントの監督を務めていることから、来日する予定はないという。

 次回は3月1日に行われる。前回まで同様非公開となる。

(取材・文:植田路生)

【了】

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