指揮官への不満ではなく、自らへの歯がゆさ
繰り返すが、宇佐美はフンケル監督の交代策に「不満」を抱いているわけではない。アタッカーでありながら、ゴールが必要な状況で交代させられてしまう自分に、“歯がゆさ”を感じているのだ。
「そこで例えば、自分の不用意なロストから失点して、その失点が火種となって交代させられるのなら、『自分のミスがあったからか』っていうのが分かりますけど、後半が始まって10分で2失点して0-3、何かテコ入れしないとって中で、そこで(交代要員として)チョイスされるっていうのは…すごく悔しいですし、不甲斐ないですし、そういう時は不完全燃焼で終わっていることが多いですね」
こういった交代の場合、後でフンケル監督から宇佐美に対して「フレッシュな選手を入れたかった」といった説明があるのだという。
「そういうフレッシュな選手が、例えばアウクスブルク戦で、僕と代わった選手が点を取って、チームが勝って…っていう感じなので、そこに関しては僕自身も不満を言うつもりは全くないです。ただ、個人的な悔しさっていうのは募っていくし、じゃあそこで代えられないためにはどうしたらいいんだろう、っていうところでこう…いろいろと難しく考える感じにはなっていきますね。代えられないために、どうやって攻撃で印象を強く残すのか…」
1月19日に行われたアウクスブルク戦では、1-1の状況で宇佐美は68分に交代。代わったベニト・ラマンが89分に決勝点を挙げた。指揮官の交代策は的中。残留を目指すデュッセルドルフは、アウェイで貴重な勝ち点3を手に入れた。その結果に対して、個人的な「不満」などあるはずもない。
だが、チームの勝利に直接貢献できなかった自分に対しては、“不甲斐なさ”を感じてしまう。「色々と難しく」考えてしまう。どうすればいいのか、チームが追い上げる状況で交代させられないためには――。