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宇佐美貴史が“守備要員”に? なぜ悪循環に陥ったのか。そして、攻撃力を示すためには…

フォルトゥナ・デュッセルドルフのFW宇佐美貴史は、不穏なサイクルに陥っている。かつては日本屈指の潜在能力を持つアタッカーだったが、現在はブロックを構築してのカウンター時の起用に限られている。現状には本人も悔しさともどかしさを募らせているが、打開策はあるのだろうか。(取材・文:本田千尋【ドイツ】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

唐突な2試合連続のベンチ外

宇佐美貴史
宇佐美貴史はデュッセルドルフで突如出番を失った【写真:Getty Images】

 突然、2戦連続でベンチ外になった。2月17日、気まぐれな春の陽気に包まれたバイ・アレナ――。ブンデスリーガ第22節、対バイヤー・レバークーゼン戦。フォルトゥナ・デュッセルドルフのベンチ入りメンバーの中に、宇佐美貴史の名前はなかった。

 背番号33は、10日に行われた前節シュトゥットガルト戦に続いて2戦連続でベンチ外。たしかに2試合前のホッフェンハイム戦でも、ベンチに入りながら出番はなかった。

 だが、その間6日に行われたシャルケとのDFBポカール3回戦では先発出場している。さらに遡れば、昨年の11月に入ってからコンスタントにスタメンの座に就いてきた。それだけに、ここ2戦連続で宇佐美がベンチ外となったことからは唐突な印象を受けた。

 負傷離脱の公式発表はない。デュッセルドルフは冬の移籍市場で、サンプドリアからダビド・コフナツキをレンタルで獲得した。このポーランド代表FWの加入によって、宇佐美はメンバーから外されてしまったのだろうか。

 しかし、ベンチを温めていた選手が新加入選手によって弾き出されてしまうのならともかく、先発に名を連ねていた選手が新参者の到来によって途端にメンバー外となるのは、流れとして不自然だ。一段階飛ばしたような格好である。

 もっとも、DFBポカールのシャルケ戦の後で、宇佐美は“課題”について語っていた。

「早々に失点してしまったり、今日みたいな展開の後半、昨年12月のブレーメン戦もそうですし、押し返していかないといけないっていう時に、僕自身代えられてしまうことが多いから、そこのやっぱり、うん…悔しさはありますね、だいぶ」

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