積極補強で実力者を多く揃える
昨季、劇的な形で明治安田生命J1リーグ残留を果たした名古屋グランパス。ロシアワールドカップによる中断期間前に稼いだ勝ち点はわずか「9」だったのだから、15位という成績は決して悲観すべきものではないのかもしれない。
ただ、ジョーやランゲラック、ガブリエル・シャビエルといった実力者を多く揃えるチームが、上位進出を狙えるだけのクオリティを秘めているのは明らか。今季は昨季の低迷を払拭するためにも「優勝争い」に食い込みたいところだ。
昨季はジョーやランゲラックといった国外からの補強が多かった名古屋だが、今冬の補強は国内組が中心となっている。
最終ラインには千葉和彦、吉田豊を加えた。前者はサンフレッチェ広島でも守備の要として活躍しており、J1での実績は十分。スタメンでも控えに置いても頼もしい存在となるはずだ。
後者はJリーグでも屈指のサイドバック。豊富なスタミナとフィジカルの強さは名古屋にとって新たな武器となるはず。期待値は高い。
MF米本拓司は優れた危機察知能力とボール奪取力が武器。負傷癖がついてしまっている点はやや不安だが、こちらも楽しみな存在だ。同じく中盤にはU-21ブラジル代表としてプレーした経験を持つジョアン・シミッチが加入しており、こちらも期待は高い。ジョー、G・シャビエルら同じブラジル人同士でのコンビネーションをうまく発揮したいところだ。
赤崎秀平、マテウスらもJ1でのプレー経験は豊富。彼らもチームに多くのものをもたらす存在となるだろう。
また、昨季は特別指定選手としてチームに加わっていた相馬勇紀も今季は正式に名古屋に加入。宮原和也も完全移籍となり、引き続きクラブに尽力する。彼らの2018シーズンの活躍を見ても、クラブにとってこれも大きな補強となった。
上位進出への準備は整った。あとは風間監督がどう料理するかに懸かっている。