素材は世界クラス。日本で完全復活なるか
レアンドロ・ダミアンは交代する80分まで前線で体を張り続けた【写真：Getty Images】
ただ、レアンドロ・ダミアンが加入してフィットしたからといってフロンターレが3連覇に向けて盤石と言い切ることはできない。今後不調に陥るかもしれないし、これまで苦しめられ続けてきた負傷のリスクもある。
かつてピーク時のレアンドロ・ダミアンは市場価値2500万ユーロ（現在のレートで約31億円）で、昨季のJ1得点王であるジョーのそれよりも高く評価されていた。近年は度重なる負傷や欧州挑戦の失敗などによって下げ止まり状態で、しかもフロンターレは移籍元のサントスとの契約満了にともなってゼロ円で手に入れている。ワールドクラスの素材を“底”の状態から、どのように復活させるかは見ものだ。
注目を浴びた若い頃の勢いはなくなっても、まだ29歳と老け込む年齢ではなく、日本で彼が完全開花を遂げる可能性もある。鮮烈なデビューを飾った一戦を見る限りでは、リスクこそあれ“最高の投資”をしたとも言えるだろうが、本当の意味でそう断言できるのはシーズンが終わってから。
「フロンターレのサポーターの皆さんは本当に素晴らしいと思う。ブラジルでもそうだったけれど、日本でもやはりサポーターの皆さんは12番目の選手で、自分たちの背中を後押ししてくれる、本当に重要な存在。その人たちと一緒に戦って、みんなで喜び合いたい」
モチベーションの高さと実力はホンモノ。レアンドロ・ダミアンは3連覇とACL制覇も狙うフロンターレで、ポテンシャルの全てを解放できるだろうか。最高のスタートを切った後に見せた笑顔は自信に満ち溢れていた。
（取材・文：舩木渉）
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