試合結果を伝えるリーグ公式サイト【写真:Lega Pro公式サイトより】
イタリアの3部リーグにあたるセリエCで、極度の経営難に苦しむチームが先発メンバー7人で試合に臨んだ結果、「20-0」という歴史的スコアでの大敗を喫する事態となった。伊紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』などが伝えている。
衝撃のスコアに終わった試合は現地時間17日に行われたクーネオ対プロ・ピアチェンツァ戦。経営難にあえぐプロ・ピアチェンツァは給与未払いなどにより選手がプレーを拒否し、前節までの3試合は中止となっていた。
もう1試合中止となった場合はリーグ追放の処分を受けることが濃厚なため、今回はなんとか選手をかき集めて試合を行うことを試みたという。だが結局先発で出場することができたのは試合の成立が認められる最低人数の7人のみだった。
その7人も大半が10代の若手選手であり、出場資格の確認にも手間取ったことで試合は45分遅れでようやくキックオフ。選手の一人は「身分証明書を忘れた」ことで先発出場できず、父親の助けを得て書類を準備したことでようやく後半15分から8人目の選手として出場できたとのことだ。監督も不在であり、キャプテンを務める18歳の選手が監督としても登録された。
なんとか試合は行われることになったが、プロ・ピアチェンツァは前半だけで16ゴールを奪われ、最終的に20-0で大敗。前節までの今季24試合で18得点だったクーネオは1試合だけで総得点を2倍以上に伸ばすことになった。
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