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セリエA 6年前

ユベントスの“宝石”が再生。圧巻のパウロ・ディバラ、背番号10がチームにもたらすものとは

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

A・マドリー戦でもディバラがカギに

 アッレグリ監督は、この3者にポジションチェンジを流動的にさせている。それぞれがサイドに流れればサイドとして、また前線に張ればCFとして、一列下がったところからはチャンスメーカーとしてそれぞれが力を発揮することができる。ディバラもこの動きに綺麗にハマり、結果を出せたところがこの試合の評価のポイントだ。

 ロナウドはゴール直後に交代を命じられ、温存に成功。ボヌッチやジョルジョ・キエッリーニも復帰し、最終ラインの守備はもちろんのこと組み立ての安定感も戻った。ここ数試合で続いていた内容の不安定さも、この日はほぼ完全に解消されていた。次の試合に向けて不安を残すことなく、試合をまとめることができた。

 さてA・マドリー戦には、一体どういう戦術を構築してくるのか。特に前線はディバラの復調により、ロナウドやマンジュキッチと絡めて多彩な攻撃を用意することが可能となった。

 アッレグリ監督はフロジノーネ戦後「CLの決勝トーナメントとなると、ゴールをすることが肝心になる。向こうの守備は堅いが、1ゴールを奪ってこないと話にならない」と語った。ディバラは個人技でマークを剥がし、数的優位の局面を創出することができる。強固な守備組織を誇る相手に対しては、彼の活躍がキーポイントの一つとなりそうだ。

(取材・文:神尾光臣【イタリア】)

【了】

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