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好調・マンUが崩壊した理由。脅威となったPSGの“あのコンビ”、ポグバ退場も追い討ちに

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

PSGのボランチコンビが脅威に

パリ・サンジェルマン
攻守において存在感を放ったマルキーニョス&ヴェラッティのボランチコンビ【写真:Getty Images】

 試合はPSGのキックオフでスタート。立ち上がりからマンチェスター・Uは相手の最終ラインまで猛烈なプレッシャーを与えにいく。反対にアウェイチームは低い位置からでも丁寧にボールを繋ぎ、相手陣内への侵入を図った。

 マンチェスター・Uにとってポジティブだったのは、攻撃時にジェシー・リンガードとマーカス・ラッシュフォードの関係性が生きていたことだ。パスを繋いでくるPSGに対し素早いプレスで対応したホームチームは、ボールを奪うとサイドへ展開。するとラッシュフォードは一気にギアを上げ、背後に飛び出す動きで相手のディフェンス陣を深い位置まで下げさせた。

 そうすると必然的に2列目の選手はボールを持ちやすくなる。その恩恵を受けたリンガードは縦に中へと臨機応変な動きでリズムを生んだ。そこにポグバやアンデル・エレーラといったインサイドハーフの選手が絡んでくることにより、マンチェスター・Uは厚みのある攻撃を展開できたわけだ。

 しかし、マンチェスター・Uにとって厄介だったのはマルコ・ヴェラッティ、マルキーニョスのダブルボランチだった。彼らの距離感と連動性は素晴らしく、攻守において抜群の存在感を放った。

 2列目の選手が絡む攻撃の形を作るまでは良かったが、この二人によって中央に完全に蓋をされたマンチェスター・Uは、フィニッシュまで持ち込むことができない。サイドからクロスまで持ち込む形は何度か作れてはいたが、中央をがっちり固めるPSGに対しそれらはことごとく跳ね返される。これではゴールが生まれる可能性も限りなく低くなってしまうのは当たり前だ。

 事実、この日のマンチェスター・Uは中央エリアからのシュートがわずか30%となっており、反対にPSGは約50%を同エリアから放てているのだ。このデータは、後にこの試合の結果にしっかりと表れることになる。

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