シント=トロイデンの木下康介【写真:Getty Images】
ベルギーリーグデビュー戦で初ゴールを記録したシント=トロイデン(STVV)のFW木下康介は、ゴールを決めたのが自分であったことに最初は気がついていなかったという。地元メディア『HBVL』が同選手のコメントを伝えている。
スウェーデンでプレーしていた24歳の木下は、1月の移籍市場でSTVVに加入。冨安健洋や遠藤航、鎌田大地らも所属するクラブの6人目の日本人選手となり、現地時間9日に行われたベルギー1部リーグ第25節のベフェレン戦に交代出場してデビューを飾った。
86分に投入されたわずか2分後、ゴール前へのロングボールをGKと競り合った木下は足元にこぼれたボールをヒールキックでシュート。相手DFがクリアを試みたボールが木下に当たってゴールに転がり込み、これが決勝点となってSTVVは2-1の勝利を収めた。
だが木下自身は、混戦の中で自分の足に最後にボールが当たったのかどうかはっきりとは分かっていなかったようだ。「正直に言って、自分が決めたかどうか分かっていませんでした。鎌田が走り込んでくるのが見えていたので、彼が押し込んだのかと思っていました。スタジアムのアナウンスで自分の名前が呼ばれて少し戸惑いました」
いずれにしても、デビュー戦で決勝ゴールを決めたことを木下は喜んでいる。「何かを起こすつもりで試合に入って、だからこそあのハイボールに飛び込みました。それでGKを驚かせることができたようです。ヒールで入ってもおかしくなかったと思いますが、その後はストライカーに必要な運も少しありました。すごく嬉しかったですね」とゴールを振り返った。
マーク・ブリス監督も木下を高く評価しているようだ。「チームにいなかったタイプの選手だ。スピード、力強さ、高さの全てを兼ね備えており、頭もいい。非常に寛大で情熱的だ」と新加入の日本人FWに賛辞を送っている。
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