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やはりアグエロ! チェルシー戦でも燦然と輝く。生粋の点取り屋がマンCを一段上のレベルへ

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

マンCが狙ったポイント

 シティは相手のディフェンスラインとボランチの間に効果的なパスを入れ、それを受けた選手が前を向いた瞬間に素早い攻撃がスタートする。主にそのパスの受け手になるのがセルヒオ・アグエロやスターリング、B・シルバといったあたりだ。

 そしてチェルシーの最終ラインがやや深めになると、シティは新たに突くべきポイントを定める。それがペナルティエリアの角のスペース。8分のアグエロの決定機はまさにその象徴的なシーンの一つである。

 サイドでスターリングがボールを持つと、カンテ、アスピリクエタ、アントニオ・リュディガーの3人が寄せに行く。そうすると本来はリュディガーがいるべきスペースが空いてくる。そこがペナルティエリアの角ということになっており、ここにはデ・ブライネが飛び込んできた。

 背番号17のクロスはB・シルバに渡ったが、ボールを受けた同選手がドリブルで向かった先はやはりペナルティエリアの角。中央に人数を集めて守るチェルシーディフェンス陣を避けるためだ。だがこれが功を奏し、B・シルバはフリーでクロスを上げることに成功。アグエロが簡単なシュートを外してはしまったが、一つの形は見せることができた。

 そうした攻めのポイントを作る上で重要となっていたのはスターリングだ。4分にスコアを動かした同選手の働きは大きく評価されるべきだろう。左サイドでの仕掛けと突破はアスピリクエタにとって最大の脅威となっており、先制弾奪取やPK獲得、そしてチームの6点目を奪うなど、あらゆる場面でチャンスに絡み続けている。

 スターリングはこの日、シュート数は2本とやや少なめではあったものの、ドリブル成功数ではチームトップとなる4回を記録しており、決定的なパスもチームトップの2回となっている。

 スターリングがボールを持てば何かが生まれるという雰囲気が漂い、ドリブル、ラストパス、シュートセンスのすべてのレベルが高い。この日もMVP級の活躍だったと言うべきだろう。

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