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香川真司 6年前

香川真司、“復活”への26分間。海外組でも稀有な経験値、重要なのはリーグの格にあらず

トルコ・スュペルリグ第21節が現地時間9日に行われ、香川真司が所属するベシクタシュはホームでブルサスポルと対戦し、2-0と勝利した。香川は67分から途中出場。前節のような鮮烈なインパクトこそなかったが、随所に持ち味を発揮している。長く日本代表の10番を背負った男は新天地のトルコで、今後も自身の力を証明していくのではないか。(文:青木務)

text by 青木務 photo by Getty Images

香川真司はまだまだ錆びついていない

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香川真司【写真:Getty Images】

 世界トップレベルを経験した選手は、どのリーグでプレーしようと自分を見失わない。香川真司は、早くも新天地で居場所を見つけつつある。ベシクタシュでのデビュー戦となったスュペルリグ第20節では、投入直後のゴールなど3分で2得点を挙げてみせた。

 先発出場が期待された今節のブルサスポル戦もベンチスタートとなったが、前節よりも早い67分からの登場となった。トップ下での出場だ。チームは開始から相手との差を見せていた。右サイドを中心に攻め立て相手にダメージを与えると、前半のうちに先制に成功。その後も相手を上回り63分に追加点を奪うと、香川が呼ばれた。

 投入直後からポジショニングの良さを披露。相手の間に立ってボールを呼び込む。仮にパスが出てこなくても相手に注意を向けさせているので、間接的にチームの助けとなった。周囲との関係も良く、ワンタッチのフリックからすぐさま次のプレーに移るなど動きも軽快だった。85分には左サイドで絡みながら中に侵入し、味方とのコンビネーションを見せた。アディショナルタイムを含め約26分間の出場。相手の嫌なところを突こうとするプレーは健在だった。

 ドルトムントでは今季、自身の価値を示すことができなかったが、そもそも証明する場が与えられなかったと言える。ポジション争いに勝てなかったのは確かだろうが、香川の力はまだまだ錆びついていない。ヨーロッパで足跡を残してきた男がそう簡単にフェードアウトするはずがなかった。

 今冬も日本人選手の海外挑戦が目立った。いずれはビッグクラブへ、という野心を持つ者ばかりだろう。一方で香川はすでに多くのことを経験している。彼はピッチに立ちさえすれば、自分の力を発揮できる。

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