「冨安は不利な状態で競らされても相手と互角以上」
僕は交代選手に期待していたところがあったんだよね。現状維持のための選手交代なのか、もう一段ギアを上げるためのものなのかとなった時に、今回はなかなかそれができなかった。これはポイントだと思う。例えば乾(貴士)。スペインで出ていないからなのか、本来のプレーを出せなかったように思う。伊東を使うタイミングも遅いし、FWは大迫(勇也)の代わりがいないのは誰が見てもそう思うよね。
個人で言えば、冨安(健洋)は大会の中でも成長した選手だ。去年の親善試合では何でもアグレッシブに行くという感じだったんだけど、行くところと行かないところ、カバーに回るところを、うまく自分の中で判断できるようになってきた。
高さがあるし、身体能力もある。イラン戦なんか不利な状態で競らされても相手と互角以上だからね。それは相手も嫌になるよ。日本が一番弱いのはフィジカルだと思っているのに。ノッている(サルダル・)アズムンが何もできないんだからね。高さもダメ、スピードでもダメ。冨安に任せたらアズムンは試合から消えたし、最後はキレていたもんね。
三浦(弦太)や今回は呼ばれていない植田(直通)と高さのある若手CBが出てきているけど、冨安の場合は後ろにも強いね。身体能力がいいし、アジリティがあるんだよね。大柄なのに、ステップワークも問題ない。大股で歩幅が広いからそこまで速くは見えないんだけど、実際は速い。