昨季の主力が揃って退団
昨季、明治安田生命J1リーグを11位で終えたことにより、ベガルタ仙台は8季連続でJ1残留を果たした。また、天皇杯ではクラブ史上初となる決勝進出を果たしており、優勝とはならなかったものの、チームとして収穫があった2018年となった。
しかし、そんなチームを支えた主力選手たちが今年、続々とクラブを去っている。守備の要であった板倉滉や中盤で違いを生みだしていた野津田岳人。2012年より仙台で活躍している奥埜博亮といった選手もクラブに別れを告げた。2019シーズンの開幕は近づいているが、そこに向けて不安がないかと言えば決してそうではないだろう。
だからこそ今季の仙台は、新加入選手に対する期待度は果てしなく大きい。ガンバ大阪から加入した長沢駿やV・ファーレン長崎より移籍してきた飯尾竜太朗といった選手はJ1でも安定した活躍を見せてきた存在。彼らはチームの主力としてプレーすることになりそうで、渡邉晋監督の目指すサッカーをいち早く吸収したいところだ。
また、楽しみな選手もクラブに加わった。モザンビーク代表、スペインのリーガ・エスパニョーラに所属するレバンテでプレーした経験を持つDFシマオ・マテだ。
身長180cm、体重78kgの体格を誇るマテは、先月行われた練習試合においても高いパフォーマンスを見せていたようで、早くもクラブにおける守備の要のような存在となりつつあるようだ。3バックを基本とする仙台において、マテが出場するとなれば中央となる。本来であれば大岩一貴が同ポジションを務めることになっているが、そのあたりの白熱した定位置争いというのも、チームにとってはプラスに働くかもしれない。
中盤には兵藤慎剛も加わっており、シャドー、あるいはボランチとしても起用できそうだ。こちらも頼もしい存在となるかもしれない。
今季の仙台のリーグ目標は「トップ5入り」。前述した通り、道のりはかなり厳しいものになるだろうが、長沢(30歳)、兵藤(33歳)、マテ(30歳)、これらのベテラン新加入選手がうまくチームに溶け込められれば、そうした目標達成も夢ではないはずだ。
また、ベテランの背中を見て育つ若手選手もいるはずで、チームとしてそうした相乗効果も目指したいところだ。