「息子には助言したが…」
――ただ、息子のユスティンは先を越されてしまいましたね。
「彼もすぐに追いかけるよ(笑)。ユスティンも俊敏性に優れ、技術も高い。今はもっとゴールを決めて自信を掴む必要がある。そうすれば出場時間を延ばすことができ、より多くのゴールを決められるようにもなる」
――ユスティンはバルサではなくローマを移籍先に選びましたが、その決断についてはどのように受け止めていますか?
「私は個人的に、息子に『もう1年か2年はアヤックスに留まるべきだ』と助言したが、ユスティンはもう大人だし、自分でローマへ移籍するという決断を下した。今のところ彼にとっては素晴らしい決断だったと思う。もっと長い出場時間を得て、ローマという街のことを知る必要がある。もちろんアヤックスから何もかも知らない違う街のクラブに移籍するのは難しいし、彼にも最初は困難がつきまとうが、今は慣れていく最中だ。
毎日彼と話をしているが、『順調だ』と言っているよ。周りとも競争しながらいくらか出番をもらっているが、もっと長い時間プレーしたがっている。『お父さん、僕はもっと試合に出たいよ』と言うから、私は『そうだな。でも時間が必要だから落ち着け』と伝えている。私は彼の頑張りをすごく嬉しく思っている。ユスティンの決断は尊重するし、それを父親としていつも後ろから支えていくよ」
――やはり将来は自分のようにバルセロナで活躍して欲しいと思うものですか?
「もちろん! そう思わないわけないよ。バルサはユスティンのお気に入りのクラブでもある。もし事がうまく進めば、バルサは彼のことを求めるだろう。数年後に何かが起こるかはわからないが、ピッチ上で彼自身が何をできるか証明しなければいけないとは言える。まずはそれこそが重要だ」
(取材・文:舩木渉【UAE】)
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