日本代表の中島翔哉【写真:Getty Images】
ポルトガルのポルティモネンセからカタールのアル・ドゥハイルへ移籍したことが3日に発表された日本代表MF中島翔哉は、移籍を決断した理由や、欧州ビッグクラブではなく中東のクラブを移籍先に選んだ理由について自身の公式ブログで説明を行っている。
ポルティモネンセでの活躍で大きく評価を高めた中島に対しては、欧州の有力クラブなどが獲得に関心を示していると盛んに噂されてきた。プレミアリーグのウォルバーハンプトンが一時は中島の獲得に近づいていると報じられていたほか、ポルトガルの名門ポルトや、スペインのセビージャなどが特に具体的な移籍先候補として報じられたことがあった。
しかし移籍先となったのは、一般的には欧州クラブからの「ステップアップ」であるとはみなされない中東のクラブだった。チャンピオンズリーグ(CL)やプレミアリーグなど、世界からの注目度も高い華やかな舞台で中島が活躍することを期待していたファンの中には、今回の移籍を残念に感じる者もいたかもしれない。
4日に公式ブログを公式した中島は、こういった見方に対して「僕自身も様々なニュースが流れていることは知っていました。その中でニュースを見ている方やいつも応援してくれている方々が今回の移籍に関して少し誤解をしているかもしれないと感じています」と述べた上で、移籍を決断するに至った思いについて説明している。
まず中島は、アル・ドゥハイルへの移籍はポルティモネンセや代理人ではなく「自分の意思で決めました」と強調。ポルティモネンセに対しては強い感謝の思いを表し、「僕の中でまた戻ってきたいと思えるようなクラブです」と述べている。
その上で、移籍を決断するにあたっては「お金や名声、リーグのレベルやチームの知名度ではなく、一般的な知名度やレベルを一度忘れて、自分の目で見て、自分の中でそのチームの強さを決め、自分のプレースタイルに合っているかどうかを見極めること」を何より重視していると中島は語る。
「CL等の大会自体には大きなこだわりはありません」としつつ、それよりも移籍先が自分に合っていることや、「一番楽しそうだなと思えるプレースタイルであり、普段の生活でも楽しいと感じる環境であること」が重要だと中島は語る。実際にカタールを2回訪れてアル・ドゥハイルの環境を熟考した上で、自身のサッカーを楽しめる場所、家族とともに幸福に暮らせる場所だと判断したとのことだ。
「もしかしたら甘いと言われるかもしれないですが、僕はこれから先ずっとあくまでもサッカーは楽しいスポーツとしてやっていきたいと思っています」と中島。「自分の意思で決めたことに対して後悔はしません。そして、これからも必ず自分の中のサッカーのレベルを上げて行こうと思っています」と述べ、自身の決断について理解と応援を求めている。
【了】