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マンCがアーセナルに与えた特大ダメージ。首位奪還へ、デ・ブライネの復調が追い風に

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

迷いのないマンCのパスワーク

 後半に入ってもマンチェスター・Cのペースで試合は進む。ホームチームはカイル・ウォーカー、フェルナンジーニョ、ラポルト、ニコラス・オタメンディが4バックを組んだが、攻撃時はフェルナンジーニョがボランチの位置でプレーするため、事実上の3バックで戦っていた。

 一方アーセナルはアレクサンドル・ラカゼットとピエール=エメリク・オーバメヤンが2トップを組んでいたが、マンチェスター・Cは実質3バックのため、前線は数的不利な状況だった。

 そのため、ホームチームが最終ラインでボールを回していても十分なプレスを与えることができず、後ろに構えるしかなかった。そうすると必然的にラカゼットとオーバメヤンの2人はポジションがやや低めになってしまい、効果的なカウンターもうまく決まらない。中盤でようやくルーカス・トレイラやマテオ・ゲンドゥージがプレッシャーをかけに行くが、迷いのないマンチェスター・Cのボール回しに対しそれらはすべて空回りする形となってしまった。

 そのような状況が続き、アーセナルはただただホームチームの多彩な攻撃に耐えるしかなかった。

 完全にリズムを掴んだマンチェスター・Cの攻撃は非常に美しく、GKベルント・レノを何度か急襲した。スターリングとアグエロの距離感、そして連係もよく、エクトル・ベジェリンの負傷によって懸念されていたアーセナルの右サイドをうまく使う。そこへ中盤のギュンドアンやダビド・シルバが加わることによって、厚みのある崩しを見せられていた。

 反対サイドでは主にベルナルド・シルバとケビン・デ・ブライネが崩しの起点となる。この2人はスタートポジションに固定されることなく、流動的に位置を変えながらアーセナルの守備陣を混乱させた。左利きのB・シルバはカットインからシュートに持ち込むことができ、右利きのデ・ブライネは右サイドに流れれば鋭いクロスを上げられる。同サイドでの崩し方はかなり多彩だった。

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