力の差が明らかとなった上位対決
力の差がこれほど如実に表れた90分間は珍しいのではないだろうか。それも、“ビッグ6”の2クラブによる上位対決において。
チャンピオンズリーグ出場権獲得を目指すアーセナルは、プレミアリーグ2位につけるマンチェスター・シティとアウェイで激突。しかし、攻守両面で後手に回り、エティハド・スタジアムで無残に散ってしまった。
前半開始早々、自陣深い位置でアレックス・イウォビがアイメリック・ラポルトにボールを奪われると、そのままクロスまで持っていかれた。最後はゴール前にポジショニングしていたセルヒオ・アグエロに頭で押し込まれ、わずか1分で先制ゴールを献上してしまった。
最悪の入りを見せてしまったアーセナルだったが、その10分後、CKから同点に追いつくことに成功した。その後はマンチェスター・Cのペースでゲームが進んでいったが、アウェイチームの守備陣は中央をしっかりと固め、ことごとく相手の攻撃を跳ね返す。次第にカウンターからチャンスも作れるようになるなど、前半の半ばまでは悪くない試合運びを見せていた。
しかし、44分だった。フェルナンジーニョが中央から左サイドのラヒーム・スターリングへ長いパスを送る。ボールを受けた背番号7はツータッチ目でイルカイ・ギュンドアンへマイナスのパスを出すと、そのままPA内に侵入し、リターンパスを受ける。スターリングはダイレクトで中央へ折り返し、アグエロがこれを押し込んだ。
ギュンドアン→スターリング→アグエロと繋がったパスは、すべてワンタッチ。この流れるような崩しに対して、アーセナルは何もできなかった。アウェイチームはこれで前半を1-2で終えることになったが、徐々にリズムを掴めていただけに、2失点目はかなりの大ダメージだった。