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日本代表 6年前

カタール撃破へ、4人のキーマン。強く求めたい完成度。アジアカップ決勝の大舞台で示せるか

text by 元川悦子 photo by Getty Images,Shinya Tanaka

取り戻したい「高度な決定力を備えた南野」

 今大会はそもそも堂安・南野・中島翔哉の3人がどこまでアジアの強豪に通用するかを測る大会になるはずだった。が、中島が大会直前に負傷離脱。「レギュラーを奪い返してやる」と燃えていた原口がそのまま左MFに入り、徐々に若い2人と息を合わせていく形を取った。

 けれども、24日のベトナム戦までは武器であるタテへのスピードや突破力が思うように出せない場面が目立ち、中島不在のマイナスを指摘する声も聞こえてきた。その逆境をもろともせず、背番号8はイラン戦の凄まじいハードワークを披露。ダメ押し点も挙げて否定的見解を払拭してみせた。

 ただ、3月のコロンビア・ボリビア2連戦以降は中島が戻ってくる見通しで、左サイドの絶対的存在になったとは言い切れない。乾貴士も新天地アラベスへ赴いて試合に出れば今よりコンディションを上げてくるだろう。こうした先行きを視野に入れても、原口はもっと大きなインパクトを残さなければならない。

「アジアでは日本が一番でないといけないと思っていますし、去年ワールドカップで負けてからは一番でいなければいけないと思っていた。アジアで負けているようだともう1回、そこ(世界)にチャレンジできない。必ず一番になって新しいスタートを切らなきゃいけない」と本人も意気込みを新たにしていただけに、左サイド活性化のけん引役になるべきだ。

 相手の両サイドアタッカーは前がかりになる傾向が強いため、原口が侵入できるスペースは見出せる。そのチャンスを確実にゴールへと結びつけてほしい。

 一方、南野も今大会無得点で終わるわけにはいかない。同じポジションを競う香川真司が出番を求めてトルコの名門・ベシクタシュへ半年間のレンタル移籍に踏み切ることが本決まりになり、ここから一気に巻き返しを図ってくるはず。

 セレッソ大阪時代の偉大な先輩と競争するのではなく、共存の方向へと持っていくためにも、ファイナルでは「高度な決定力を備えた南野」を何としても取り戻したい。

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